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もうね、どこかにね、
どこか遠くのわたしの知らないところでね、 わたしを待っててくれてる気がするの。 カラカラに乾いた、 どこか遠くの場所で。 乾いた草原で、 乾いた白馬に乗った、 乾いた王子様が。 あー、乾かしたい。乾きたい。 星ヶ丘で会った千夏さんとイシカワさんとわたし、3人共通でいちばん熱が入った話題も、住まいの湿度問題だったわ。もー、乾かないのよー、何もかも。 連休初日はなっくんの学校の体育祭。いやー、燃えた。萌えたんじゃなくて、燃えました。 今、わたしは坊主なので、周りの反応に対応するのが面倒だったので、学校には大きなニットのターバンをすっぽりかぶっていったんだけど、午前中最後の競技、綱引きで(三学年一丸となっての中学生の綱引きはけっこう迫力があって盛り上がります。原始的な競技って原始的に燃えるわね)子どもたちが綱にそってずらっと並んでいたわけです。そんでわたしはロープギリギリ最前列で「うおー、おまえら勝てよー」と声を張り上げていたら、トラックの内側からなっくんが「母ー!(なっくんはわたしのことを母と呼びます)頭見せてよー!」と大きな声で言って、周りの友達に「うちの母、今坊主なんだよ」なんて言ってる。仕方ないのでターバンとったら、けっこう盛り上がりましたね。目をまん丸にした中学生の男の子に「かっこよ!(かっこいい、のいまどきの言い方みたいです)」と褒められました。「坊主見せたんだからおまえら勝てよー!」と叫んだのがよかったのか、綱引きは圧勝でした。 なっくんは足が速く声もでかく、体育祭のような場ではけっこう目立つので、わたしはここぞとばかりに胸を張って意気揚々と学校に行く。顔見知りのお母さんに呼び止められて「なっくんすごいわねー」と言われるたびに「でしょ! うちの息子かっこいいでしょー!!」とうるさく自慢して周る。楽しくて嬉しくて、遠慮なんかしてる場合じゃない。しかも今年は中学校最後だもの。この地元の公立中学校が、わたしは好きで仕方ない。担任の先生は丸坊主の野球部顧問29歳で、いまどき珍しいくらいの熱血先生で、誰よりも大きな声を出して走り回り、しまいに審判の係りの先生に「ちょっと下がってて」と注意されるほど。なっくんはその熱血ぶりがあまり得意ではなかったのに、綱引きで勝った時は一緒に雄叫びをあげて先生とハイタッチしてた。あいつもまた一皮むけた。午後の最後、ブロック対抗リレーでは、隣のクラスに超速い子がいるので、家では「いやー、勝てませんよ」なんて言ってたのに、いざ本番となったら、途中まで結構な差をつけてアンカーのなっくんにまわりそうだったのに、その前の走者がバトンを落として、それでも頑張って2位に。終わったあと、バトンを落とした子が泣いて、振り向いたらなっくんも泣いてて「なっくんごめん」と二人で大泣き。あの涙を見て、ほんとは勝ちたかったんだ、勝つ気で行ったんだ、とわかった。青春だった。そのあとみんなで海とか行ってずぶ濡れになって帰ってきちゃうし。だから、乾かないんだっつーの。スマホばっかりいじってるとか、メールのやりとりで彼女と別れちゃうとか、ぜんぜんわからないけど、でもあの子達、ちゃんと青春してた。キラキラして、メラメラして、メソメソ泣いて、ゲラゲラ笑ってた。 そんな青春を、声を枯らして応援した翌日は星ヶ丘で朗読で、朝5時に起きなきゃと思って寝たら緊張して3時に目が覚め、二度寝して6時。厚くて低い雲の下をくぐるように走る新幹線で大阪に向かう。喉の調子は悪くなくて、鋼の声帯みたい。よかった。今回、ソーイングテーブルの玉井恵美ちゃんが作ったスペースではじめての朗読だったので、行くまで不安だった。音の聞こえ方とか場の空気の詰まり方とか(ってうまく説明できないけど、けっこうだいじなんです)わからなくて想像がつかなかったから。でも、行ってしまえば、それで待っててくれた人の顔を見てしまえば、どうということはなかった。いつも通り、おへその下に力を入れて、温めて、届けたいものを届けるだけだ。こんないい場所で、こんないい笑顔に迎えられて、こんな時間が過ごせるなんてね。イシカワさんが持ってきてくれて、鳴らしてくれた音も最高だった。何も心配することなかったんだな、って。「帆を上げよ!」って感じだった。 坊主頭は恵美ちゃんに「いい! 今まででいちばん似合う!」と絶賛されたけど、たぶんもう知り合って10年近いと思う。で、坊主が今まででいちばん? そうなん? お客さんの中になんと、坊主女子の先輩がいらした。その方はもう10年近く坊主だということで、「温泉に行ってスッピンで女湯に入ろうとするとぎょっとされる。胸見て! 胸あるやろ! と目で訴える」とか、「冬のはじめは1週間くらい、寒さに慣れるまで辛い」とか、いろいろ参考になりました。 日帰りで11時過ぎに逗子に戻って、布団にずぶずぶ沈み込むようにして寝て、翌日はほとんど、ぜんぜん起きられなかった。子どもたちは適当に食べたいものを食べて過ごし、わたしはほとんど飲まず食わずでずーっとずーっと、夕方まで寝てた。 それで今日が来て、どうしよっかな。乾かないものたちのなかで。 10月の朗読会ふたつ。楽しく。
by optimista-diary
| 2016-09-20 09:08
| 日記
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